蚊遣り豚( かやりぶた )は、なぜブタなのか?
牛や馬ではいけないのか?
他の動物でない理由はあるのだろうか。
そんな素朴な疑問を抱いた人が自分以外にも存在したようなのです。
さらにはその謎を追い詰め、理由を解明!?して本にしていた事実を発見しました。
(私が本を見つけたことも”プチ”発見といっていいですよね(笑)?だって探さないと出会わなかったわけだし)
『蚊遣り豚の謎 ー近代日本殺虫史考ー』著者(町田忍)
こういう↓蚊取り線香を中に入れる、口を開けた豚の陶器、見たことありませんか?
いきなりのブター(笑)!
めっちゃ口開けてるし!
犬や猫以外に人間に身近な動物の代表、ブタちゃんが、なぜ蚊取り線香の入れ物になっているのか、その理由を追い求めた流れがデカデカと蚊取り豚が配置された一冊になっています。
え(;´゚д゚`)?それだけで一冊の本になるの?
という方、するどい(笑)!はい、蚊取り豚の謎を解くまでに、蚊取り線香の誕生や昔の害虫対策、蚊以外の害虫に関する内容も含まれています。
なんと著者は大学は芸術学部(油絵専攻)を卒業し、警視庁警察官を経た人物なんだそうな。
え(;´゚д゚`)?意味分からないっす!というよりも、いやーやっぱりなあ、という感想を抱くでしょう、読後は。
近づけば近付くほど遠ざかるような追跡ができたのも、物事を観察する目を芸術で、食らいついたら離さないしつこさは警察で得たチカラがあったからなのでしょうか。
さあ、この本を読んで欲しいと思うのは、
蚊取り線香を置く台として有名なのが蚊遣り豚(かやりぶた)または蚊取り豚(かとりぶた)と呼ばれる瀬戸物で造られた容器がありますよね。
そのような人へオススメします。
※ただし、日々の生活の中で譲れない優先順位がある方は控えて下さい。人生を楽しむためには無駄な知識が必要だという考えを受け入れられる方にとってはオモシロ楽しく読める内容だと私は思います。
蚊遣り豚・蚊取り豚の謎を解明するストーリー以外にも、人間と害虫の戦いの歴史に注目して欲しい一冊である。
本『蚊遣り豚の謎―近代日本殺虫史考』(著者:町田忍)
この容器、なぜブタ(豚)なのでしょうか。
丸く平べったい形状の蚊取り線香を置いたり吊り下げるのにピッタリな丸く太った動物だからなのでしょうか。
でも、牛や馬だって作り方によっては入れられそうですよね。
他にも猿やタヌキでもよさそうなもんです。
どうしてブタ(豚)なのか。
その疑問の答えを求めて読んだ一冊の本です。
きっと著者は、
「金鳥(きんちょう)はなぜニワトリ(鶏)なのか、なぜ名前は”にわとり”じゃなく、”(キンのトリ)でキンチョウ”なのか」
と似た疑問を抱いたわけなんでしょうね、恐らく。
まず著者プロフィール欄で( ゚Å゚;)え!?とビックリしました。
しかし中身はというと蚊取り豚の謎に迫るまでの紆余曲折と言いましょうか蚊にとどまらない害虫に関する情報も記載されているという私が大好物!?とする内容満載であったのです!
気になった目次の一部を抜粋してみます。
・蚊の仇敵 上山英一郎 83
・敵弾より怖いノミ・シラミ・南京虫 116
・「ごきぶりホイホイ」誕生秘話 160
なんということでしょう!まるで害虫パラダイスのような目次がズラリと並んでいたのです。
読み始めると止まらない、寝苦しい夏の夜に読みたい本なのです。え?余計に暑くなって眠れない???
物語は町田さんが高校生の頃に一目ぼれした”かぶと虫マークの蚊取り線香”から始まる。
え?カブトムシの蚊取り線香?と驚いたのですが、過去の日本(現在でも海外では?)にはニワトリ以外の動物が採用された蚊取り線香が存在していたんだとか。
他にも大昔からの蚊・対策だったり、害虫に対する各地域の取り組みだったり、著者本人の経験・体験談も交えて記されています。(個人的には南京虫の下りが鳥肌ゾワワワッ!)
どこまで内容を書いていいものか迷ったので、とりあえずamazonで入手できることも紹介します(笑)。